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触媒分野には限らないが、研究には大きく二つの流れがある。
一つ目は基礎研究。
もう一つは開発研究。
触媒の研究では、基礎研究と開発研究として、それぞれどのようなことを行なっているのか。
触媒分野の基礎研究
触媒分野での基礎研究には、さらに以下の二つに分けられる。
①新規触媒設計
これまでになかった新規な構造や機能を有する触媒を設計し、新たな触媒反応系を実現させる。
従来の触媒では進行させられなかったものを、進行させるようにする。
新規組成や新規構造のゼオライトやMOFなどが例に挙げられる。
②反応機構解明
触媒反応がどのように進行しているのかは、実はとてもわかりにくい。
固体表面に分子がくっついて、そこで反応する。
固体は分子に対してはるかに大きいので、分子がどのようになっているのかが見えにくい。
そこで、各種の精密な分光法や理論的解明が試みられている。
理論的なアプローチとしては、反応速度論や量子化学計算などの手法がある。
触媒分野の開発研究
開発研究は、主に化学企業において行われる。
この開発研究も、大きく二つに分けられる。
①自社技術のスケールアップ、工業化
自社の研究者が見出した新規な機能、組成の触媒反応系を、より大きな規模で実施する。
その際、小さな規模では見つからなかった問題点が見つかることがある。
それらに対する改善を行う。
スケールが大きな反応系では、実験室で行われるスケールの反応系では見つけられないことがよく見つかるものである。
たくさん反応をしないとわからない副反応などが見つかることがある。
それが、新たな開発の種になることもよくあるのだ。
②ライセンス技術の実証
他社が開発した技術をライセンス導入することがある。
その場合、その技術がライセンス通りに実施できるかどうかは、ライセンスする側が責任を持つことが多い。
ライセンス導入した技術であっても、自社の独自の技術力でさらに改良することができる場合もある。
その技術が優れていて、ライセンスした企業でも、その技術が魅力的であれば、逆ライセンスされるということも起こりうる。
ライセンス料に関しても、相殺されたりする。
そうすると、その技術を導入したことによるコストが大きく削減される。
ライセンス導入する場合の契約内容によるが、このような開発も行われることが多い。
基礎研究から開発研究、さらにその先
開発研究の段階でもすでにそうなのだが、その先の製造技術の段階まで進むと、触媒はほぼパラメーターとして扱われる様になる。
化学工学計算の中の、反応速度を与えるパラメーターである。
そのパラメーターは、反応器の大きさ、冷却装置の要不要、処理される不純物の量、その他、工場で化学品を製造する際に制御される多くのものの、根幹になるものだ。
その段階では、触媒の活性点構造がどうである、とか、金属の組み合わせがどうである、とかは、ほぼ問題にされない。
ざっくりと、速いか、遅いか、選択的か、くらいが気にされる。
なので、触媒研究者が製造レベルの仕事を担当されると、だいたい面白くなさそうな顔になるものである。
もちろん、人による。
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